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台北とアデルの共通点とは

イェオ・シュウ・フーンが台北の奥深い魅力をご紹介

台北とアデルの共通点とは
また、迷路に足を踏み入れてみれば、人々の活気あふれる生活に出会うことができるのだ。

旅を愛する者として、私は、台北という街が正当な評価を得ていないことに日頃から不満を感じている。たとえば、ソウルは、Kポップの華やかな世界が幅広い人々の心を捉え、韓国人ラッパー、PSY(サイ)のミュージックビデオ「Gangnam Style」は、今やYouTubeで世界的な話題となっている。一方、台北に目を転じれば、この街の控えめな印象はいかんともしがたく、こつこつと我が道を歩んでいるといった堅実なイメージが否めない。もちろん、台北にもポップスターは存在するし、台湾の連続ドラマはアジアの主婦に大人気だ。しかし、スターダムにのし上がるには、今一つ盛り上がりに欠けるというのが現状だろう。

ポップミュージックでたとえるならば、ソウルはレディー・ガガで、台北はアデルといったところだろうか。私個人はアデルのファンだし、繊細なメロディーや、甘いハスキーボイス、深みのある歌詞をはじめ、彼女の音楽の良さというものは聞けば聞くほど胸に迫って来るのである。

私が最初に台北を訪れたのは、もう何年も前のことになるが、そのときはこの街をあまり好きにはなれなかった。交通事情は最悪だし、道行く人は皆、せわしなく、通りは迷路のように入り組み、食事もありきたりのものしかなかった。しかし、何度も訪れているうちに、しだいに別のものが見えてくるようになる。台北はわかりやすい街ではなく、控えめで繊細な街なのだ。交通事情は相変わらずだが、一度それに慣れてしまえば、その裏側にある多彩な魅力が浮き彫りになってくる。また、迷路に足を踏み入れてみれば、人々の活気あふれる生活に出会うことができるのだ。

屋台料理も大きく様変わりした。メインの通りを少し歩けば、蛸のスープやオニオンパン、アイスクリームの春巻きなど、さまざまな誘惑にあふれている。また、その店ならではの創作メニューを探して歩くのも、屋台巡りの楽しみ方の一つだろう。

ショッピングモールにはいくつもの有名ブランドが軒を並べているが、忘れてはならないのが独立系ショップの存在だ。にぎやかなネオンサインが台北の街を華やかに彩り、まるでクリスマスプレゼントを開けるけるときのようなわくわくした気分で通りを満たしてくれている。そんな台北の繊細な魅力を味わうには、地元の友人の協力が欠かせないだろう。私自身も何人かの友人に毎回あちらこちらを案内してもらいながら、この街の魅惑のベールを一枚一枚めくることができたのである。

しかし、地元の友人がいない場合は?そんな旅行者を助けてくれるのが、隠れ家的レストランや行き方などの情報を教えてくれるソーシャルメディアであり、テクノロジーなのである。トラベルアプリや口コミサイト、地図などを活用すれば、お勧めの観光地やレストラン情報がいくらでも手に入る。さらにスマートフォンをポケットに入れておけば、もうガイドブックは必要ないかもしれない。

TripAdvisor City Guidesなどの情報アプリは、これまで旅行者が求めていたにもかかわらずなかなか得ることのできなかった現地の生の情報を提供してくれる。また、エアーアジアでは、機内誌「Travel3Sixty」のコンテンツをベースにしたモバイルアプリを新たに立ち上げている。

さらに、通常では味わえない経験をお望みの旅行者には、地元の人が作成したアプリが大いに役に立つだろう。台湾に住む私の友人が立ち上げた24Hours.Asiaというアプリでは、特集第一弾として台北が取り上げられており、この街をこよなく愛するエキスパートお勧めの散策プランなども併せて紹介されている。

このアプリの優れた点は、言葉の壁を取り払ってくれることだ。音声が埋め込まれているので、タクシーの運転手に(散策プランに従って)現地の言葉や方言で行き先を告げてくれるのである。台北では、北京語と福建語に対応している。

世の中のグローバル化は進んだものの、旅行者にとって言葉の壁はなかなかなくならないのが現実だ。私自身、前回、台北を訪れたときに、タクシー運転手に行き先を理解してもらうのに苦労した経験がある。私は北京語も福建語も話すし、どちらもほどほどのレベルと自負しているのだが、それでもこの運転手には通じなかったらしく、車を90分ほど走らせた挙句、大渋滞するとある通りの角で私を下ろすと、目的地に着いたと言い張った。

私も負けじと、ここではないと言い返したのだが、彼は納得せず、トランクから私のスーツケースを取り上げて道端に放り出したので、私はそれをまたトランクに投げ込み、車内に戻って、仕方なく電話で友人に助けを求めたのである。こんなときに、タクシー運転手と会話のできるアプリがあればどれほど助かることか。テクノロジーのさらなる進歩に期待したいと切に願った一場面である。

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